シャーロック・ホームズの最強名言「君を確実に…」
シャーロック・ホームズ
君を確実に破滅させることが出来るならば、公共の利益の為に僕は喜んで死を受け入れよう。
君を確実に破滅させることが出来るならば、公共の利益の為に僕は喜んで死を受け入れよう。
この名言に関する人材開発コンサルの解説
“元ニートの人材開発コンサル”です。この名言についても、人材開発の専門家として他の名言紹介サイトではされていない少しマニアックな解説をご紹介します。(「この管理人どんな人?」管理人のプロフィールに興味がある方はこちら!)シャーロック・ホームズ (Sherlock Holmes) は、小説家アーサー・コナン・ドイルが19世紀から20世紀にかけて発表した推理小説『シャーロック・ホームズシリーズ』の主人公で架空の探偵です。
現在でも圧倒的な人気を誇り(熱狂的なファンをシャーロッキアンと言います。)他のあらゆる名探偵達の元祖的存在で、天才的な観察眼と推理力を持つ私立・諮問探偵です。
そんな名探偵シャーロック・ホームズは、作品の中で様々なカッコいい名言を残しています。
その数多くあるホームズの名言の中で、最もカッコいい、しびれる名言がこの名言です。
君を確実に破滅させることが出来るならば、公共の利益の為に僕は喜んで死を受け入れよう。
ですが、もし多くの人を不幸にする悪人がいて、その悪人を倒せるのなら自分がその犠牲になってもよい!
公共の利益のために自分は犠牲になっても構わない…。
ちなみに、このセリフは名探偵コナンでコナン(工藤新一)が「好きなセリフ」としていた言葉でもありまず。
なお、実際の小説では宿敵モリアーティ教授との下記のような会話の中で、使われました。
モリアティ教授“I tell you that you will never beat me. If you are clever enough to bring destruction upon me, rest assured that I shall do as much to you.(私は決して君に打ちのめされない。君にもし私を破滅させるだけの知力があれば、私にもまた君を破滅させるだけの知力があるのだ)”
シャーロック・ホームズ“You have paid me several compliments, Mr. Moriarty,'said I. 'Let me pay you one in return when I say that if I were assured of the former eventuality I would, in the interests of the public, cheerfully accept the latter.(重ね重ねのお褒めをありがとう、モリアティ教授。私からも一つ申し上げたいが、もし君の言うようなこと【教授を破滅させること】が約束されるなら、僕は公共の利益のために、もう片方【自分が破滅すること】も喜んで受け入れますよ。”
”
その言葉通り、ホームズは『最後の事件』(1893年)という作品でモチアーティと格闘の末、ライヘンバッハの滝に落ちてしまいます(その後、生きていたことが判明します)
この言葉を人材開発コンサルの視点で、解説するとホームズの仕事における「ミッション」がこの言葉で明確にされていると言えます。
ミッションという概念はドラッカーの提唱した「ミッション・ビジョン・バリュー」というフレームのうちの一つです。
企業はその社会的正当性を示すために「ミッション・ビジョン・バリュー」の三つを明確にせよという考え方です。
ミッションとは、使命。ビジョンは「ありたい姿」。そしてバリューは「提供価値」です。
ホームズは自身の突出した能力(推理力、観察力など)を発揮できる「探偵」という仕事を天職としていました。
その天職とも言えるホームズが自身のミッションとして掲げてることが「公共の福祉の為に巨悪を倒す。そのためには自分を犠牲にしても構わない」という信念なのです。
以上、人材開発コンサルによる少しマニアックな名言解説をお読みいただきありがとうございました!(「なかなか為になる解説だった。この管理人どんな人?」管理人のプロフィールに興味がある方はこちら!)
シャーロック・ホームズの最強名言ランキング 第2位〜
仕事それ自体、すなわち自分の特殊な能力を発揮する場を得る喜びこそが、最高の報酬だ。
『四つの署名』(1890年)でホームズが言った名言ですが、この言葉は「自分の人生の中での仕事の位置づけ」を考えさせてくれます。あなたは仕事を何のためにしているのでしょうか?生活のため?自己実現のため?社会貢献のため?大半の人は、生活のため=お金を稼ぐ手段 として給料を仕事の報酬と捉えていると思います。もちろんホームズもビジネスとして探偵業をしているので、なんでもかんでも無報酬で請け負ってはいないでしょう。この言葉から読み取ってもらいたいのは、「仕事の報酬は給料だけではない」ということ。仕事の報酬は給料以外にも何かあるのではないか?自身の成長?自己実現の場?必ず給料以外の報酬がありますので、ぜひそういった視点で仕事も捉えてみるとよいかと思います。ホームズのように自身の特殊能力である推理力、観察力を発揮することができる探偵業ができることが最大の喜びにつながるのであれば、それは給料以外の立派な「仕事の報酬」と言えると思います。失敗するのは人の常だが、失敗を悟りて挽回できる者が偉大なのだ。
『フランシス・カーファックス姫の失踪』(1991年)でホームズが言っている言葉です。人間は失敗をする生き物である、しかし、失敗を失敗で終わらせず原因を分析して改善・改革することで成功、偉大な成果を手に入れることが出来ます。この言葉は、孔子の名言「過ちて改めざる・・・」という名言と非常に似ています。ここで、失敗を改める=行動を改めるためのプロセスを紹介したいと思います。○改めるべき行動とは?
まず前提として、行動には3つの行動があります。良い行動、普通の行動、悪い行動です。いずれの行動を改めるべきか?自分を成長させる=より良い状態にするという軸で考えると、改めるべきは全ての行動。良い行動は、更に良い行動に。普通の行動、悪い行動は良い行動に。どんな行動も成長という観点で捉えれば、改めるべき。
○行動の改め方(次なる手立ての導き出し方)
- 「出すべき結果」と「出した結果」と「その差」を書き出す。
- その差が生じた「直接の原因」を書き出す。(なぜ?なぜ?五回以上)
- その原因が発生した「(自分自身の)真の要因行動」を探る。(なぜ?なぜ?五回以上)
- その行動を「どう改めるか」を明確にする。改め方は、行動をあえて継続し確認する、別のやり方でやる、やめる。
窮地を脱するには、気力あるのみだ。
「オレンジの種五つ」(1891年)でホームズが言っている言葉です。窮地とは、追い詰められ、のがれようもない、苦しい立場。を意味します。追い詰めされて、逃れることが出来ない状況。そんな状況を脱するための唯一の武器が「気力」だと言っています。気力とは、物事をなしとげようとする精神の力。窮地を脱しようすると精神力のことです。ピンチはチャンス。論理ではなく、心の力が最後のよりどころと頭脳派のホームズも言っている訳です。ですので、日ごろから「気力」「精神力」を高める訓練をして、行くことが大切だと思います。不可能なことがらを消去していくと、よしんばいかにあり得そうになくても、残ったものこそが真実である。
この名言も、名探偵コナンの中でコナン(工藤新一)が紹介しました。この名言を人材開発の視点で解説すると「論理的に考える尽くすことの大切さ」です。不可能なことを消去していくためには、前提としてその可能性のある選択肢を漏れなく、ダブリなく出しつくすことが必要です。これを「MECE」と言います。ホームズの事例で言うと、ある事件が起きて、その犯人候補を出しつくして、1人ひとりの事件可能性を検討し、不可能なものを消去して行って、最後に残った選択肢がどれだけ信じられないものでも「真犯人=真実」である。仕事でも、人生でもそうです。まずは、可能性のあるものを全て書き出して、もれなくダブリのない状態にする。そして一つ一つの選択肢を検討し、一つ一つ不可能なものを消去していく(消去法)、最後に残ったものが最善の解になります。